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佐野恵樹園株式会社

福岡県久留米市で造園工事業を営んでいた佐野恵樹園。エクステリア事業をスタートさせたのは2008年。
それから現在までの12年の間にエクステリアショップ【glanta】を2店舗展開、RIKCADの稼働台数は7台に及びます。
急成長を遂げている、佐野恵樹園。スタッフは総勢18名。人材の確保が難しい昨今、人材雇用の成功と離職率が低い理由とは…。
代表取締役・佐野幹法氏(写真右)、筑後支店長・富松浩平氏(写真左)、設計・佐野絵里奈氏にお話を伺いました。


 

 

–2008年にエクステリア事業を立ち上げた時はどのようにCADを使用されていたんですか?
佐野(絵里奈)

「最初は私1人でCADを使用していました。案件が増え、3年後に2台目を。
ハウスメーカーの仕事から少しずつ元請けの仕事も増えてきて、外注に出すより人材を雇用してCADを入れようと3台目、その翌年に4台目を。ショップオープン後はありがたいことに本当に受注が増えたので人材も雇用して、CADを3台導入。7台すべて稼働しています。」


導入には設備投資が必要かと思いますが、CAD1台あたりに対してどれくらいの利益を生み出すことを想定していますか?


「特に1台あたりの生産性や利益の意識はしていません。ただ、外注費が20万を超えるようになったら人材を雇用してCADを増設しようというラインはあります。」

 


–CADを増設するということは使用する人材が必要になりますよね。

人材不足が深刻な中、人材雇用に成功しスタッフの離職率も低いとお聞きしました。
人材育成の制度などが確立されているのでしょうか?

「まず私がガツガツした経営をしたくないと思っています。ノルマも負わせない、残業もさせない、納期に間に合わないなら外注を使う。

スタッフに無理をさせてほころびが出るよりコストをかけても外注を使い、スタッフの負担を少なくしたいです。
各々の状況を理解しあうために週一回、定例会議を設けています。

仕事を抱え込みすぎる人がでないように、きちんと分散して仕事を割り振り、共有化することは大事です。
『これ以上は私には無理です』とスタッフが声に出しやすい環境整備も必要だと思っています。
しんどい時にしんどいと素直に言える環境が一番なんじゃないかな、と。」

 

–仕事の量を共有化、個々に最適化し残業を削減することはホワイト企業の考え方だと思うのですが、
近年の働き方改革を意識しての取り組みでしょうか?

「働き方改革どうのって話ではなくて晩御飯は家で食べたり、夜は自宅でのんびりしたいですよね。

そういう単純な話です。人間らしい生活というか。」

 

–働き方改革ではなく、社長の性格に起因しているんですね。

「働きすぎはよくないし、イレギュラーなことに対応し続けて忙殺されるのもどうなのかなあ、と。

各個人が自分のリソースを充分に理解し、できないことはできないと申告してくれれば私は経営者として策を練ります。
その意識が双方向で理解しあえてるから働きやすい環境になっているのかなとは思います。」

 

–ショップオープン後、受注が増えたというお話でしたが、なぜそこまで伸びたのでしょうか。
佐野(絵)
「複合的な要素だと思います。少しずつ積み重ねて施工事例をSNSで発信すること、わかりやすいショップ設計、

地域誌への掲載、問合せしやすいwebサイト。すべての要素が重なり合った結果だと思っています。

 

–月の受注数、お客様との打合せ回数はどのくらいですか?

「20~30件ほどです。クオリティにはこだわっていて成約まで2か月ほどかかります。打合せ回数は4回ほど。

お客様との接点回数は多くしたいのでLINEでもやり取りします。ツールを多用して効率よく意思の疎通をはかろうと。
顧客満足度は高めたいのですぐにレスできること、リアルタイム感は頭においています。
見積や変更修正もメールやLINEですぐにお知らせします。」

 

–プレゼン時にCADの3D画面は使用しますか?
佐野(絵)
「します。3D画面でプランを見せた時、エクステリアプランはもちろんですが、建物データが入力されていることに喜んでいただけます。

入力されているとリアリティさが全然違いますので。建物データの入力は経理のスタッフが兼業でやっています。
みんながCADを触って設計する中で興味を持ったようで、何かしてみたいと自発的に申し出てくれて。
今では信じられないスピードで入力できるようになり本当に助かっています。」

▲パース画像

▲施工写真

 

–それもやはり社内の風土や風通しの良い環境によるものが大きいのでしょうか。

「やっぱり本人もみんなと少しでも関わる業務がしてみたいという気持ちがあったみたいです。

もちろん、習得したスキルに関しては評価の対象になりますし待遇面も見直します。
あと、功労賞という形で月に一回スタッフを表彰する場を設けています
特に何かを達成したから与えるわけではなくて私の一存で、意欲的な面が垣間見えたと思ったスタッフに与えています。
達成度や成績だけにしばられない、数字で測れないことも評価したくて。」

 

–現在の物件単価と月の売上はどれくらいでしょうか。

「だいたい200~250万ほどです。

ショップができる前まではもう少し低かったのですがショップができてから単価はあがっています。
もちろん、今も100~150万円の単価の物件もありますが高額物件の受注が増えたので平均が引き上げられています。
月の売上は4000万ほどですね、月間売上3300万はクリアしないとダメだというのは、共通認識としてもっています。」

 

–今後の展望や目標などおきかせください。

「エクステリアショップ【glanta】を九州の全県に出店することを目標の一つにしています。」


▲施工写真


取材日 2020年1月17日


:取材協力:
佐野恵樹園株式会社
代表 佐野幹法
所在地 福岡県久留米市


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