アウテリアタイガー株式会社

導入事例

ハウスメーカーの下請けとエンドユーザーからの受注の割合が50:50だった状況から、
5年前にエンドユーザー100%の受注に切替たアウテリアタイガー。
下請物件では社員が工期や図面の納期に追われ、長時間労働だったにも関わらず利益率は24%を割り込むことも。
また、思うようなプランニングが出来ないというジレンマも。
もっとお客様に寄り添った形にしたい、社員にもっと働きやすい環境を整えたいと
全ての人にとって良いサイクルで回るように努めた結果、売上は7億、利益率は32%を超えるように。
挑戦を繰り返しながら未来を見据える代表取締役の倉沢高幸氏にお話しをお聞きしました。


–現在の受注の内訳はどんな感じでしょうか。

「エンドユーザー100%の受注に切り替えてから、リフォームを主軸に伸ばすようにしてきた結果、
現在ではお庭のリフォームが70%近くを占めるようになりました。」

 

–なぜ、お庭のリフォームを主にしているんでしょうか。

「“庭で過ごす時間”をお客様に感じて頂き、“庭での過ごし方”“住宅と庭との関係性”などを
お客様へ理解して頂くことにより『庭』の大切さを訴えています。
外構は必要不可欠なものですが、庭はプラスαのゆとりの部分です。
庭があると住まいの価値が向上する事を伝え、潜在層を掘り起こしたいですね。
また、新築着工数に振り回されずに済むのもリフォームを主とした理由の一つです。

 

–新築着工数の減少は避けられないことですよね。

「エクステリア業界が今後発展するためにも、本気でリフォームに力を入れるべきだと思います。
“庭がある住まいの価値”を潜在層に働きかけ、“住宅に庭があるのが当然の文化”を根付かせないと。
そうなれば、新築着工数に関係なくリフォームを依頼する需要が増えて、
受注が安定した業界へと発展すると思います

 

–体感としてお客様の庭のリフォーム需要は増えていますか?

「熊本の小さなエリアでやっている中でも感じられます。
1件のお宅が庭をリフォームすることにより明らかに今までより素敵な過ごし方をされている。
それを見たご近所の方が、我家のリフォームを依頼される、またそれを見た別の方が…というように、
だんだんと相乗効果が表れ、景観が変わり、地域が美しくなります。
大多数の人が『家には庭が必要』という価値観になれば需要は必然的に生まれるのではないでしょうか。

 

–一般の方々がもつ庭へのイメージの底上は大切ですね。

「エクステリアの工事単価はさまざまですが、やはり“安い” “下がってきている”という話も聞きます。
安いのが悪いとは思いませんが、お客様が『安いもの』だと思い、
それが当然という意識になってしまっては、そこに価値はないですよね。
庭はプラスαのゆとりを生み出す空間ですから、もっと価値を上げるべきだと思います。

 

–全体のスタンダードが下がってしまいかねませんよね。

「エクステリア・ガーデンの施工は量産型ビジネスではありませんから“安売り”では成り立ちません。
例えばアパレルなら量産して価格を下げて多数を売ることも可能ですが、
エクステリア施工店は「洋服の仕立て屋さん」のようなポジションです。
オーダーメイドできっちり仕立てるのと同じです。
敷地によって高低差が違う、日照も違えば隣地も違う。フルオーダーで、それだけ手間のかかる仕事です
購入者のステイタスになるべきです。そうするとそこに価値が生まれる。
価値が生まれると若い人材が集まりさらに新たな価値が創出され、お客様の需要が増え…と。
仕事の形態から考えても、大きな業界に発展しなくても人々にとって“必要性の高い業界”になればいいのではないかと思います。

 

–若手の人材育成にも力を入れているとお聞きしました。

「この業界には若く新しい発想が必要だと思いますので、毎年、営業・設計で新卒を数名採用しています。
合同企業説明会にも参加していますが、学生はこの業界を知らない場合がほとんどです。
庭の設計は自由度が高く、面白みがあり、やりがいのある仕事なのだと伝える必要があると感じています。
また、今年度からベテラン職人を正社員雇用し、若手職人の育成を始めました。
職人不足を解消するために“サラリーマン職人化”を目的としています。
左官技術だけでなく、造園や電気などいろいろな技術を習得した多能な職人になってほしいので、
当社では彼らを“ガーデン左官”と呼んでいます。
知識が増えれば、将来の幅も広がりますし、施工品質も高くなります。

 

–学校の先生でも造園の技術と知識があってもエクステリア・ガーデン業界があることをご存じない方は多いですよね。

「教育機関が現状を変えようとしない事は感じることがあります。
でもその中には、webで調べて問合せをくれた熱心な先生もいました。
どういう業態で、どういう将来性がある業界なのかヒアリングしに来られました。
技術職として「ガーデン左官」という職も選択できる可能性を提案しましたら、大変喜んでいただけて。
こちらの情報を出し惜しみしてはいけないし、もっとこちら側も出張らないといけないと思いました。
ただ、大事になるのは『人材を受け入れる側』がちゃんとした企業体質をつくることです。
学生の親御さんが反対するような会社ではダメで、企業側の整備も必要です。
そこを変えないと人材は集まらないですし、業界として魅力がありません。

 

–御社でも企業体質の改革などはあったのでしょうか。

「昨年の春に大きく変えました。
基本的には残業しても20時までに帰ること、それを超える場合は上司の許可を得るなど。
働く時間を削るということは、それを補填するための人材も知恵も必要です。
ですから人材も増やしましたし、効率を考えて仕事をすることも意識させました。
ただ、単に時間的な事だけではなく、社員が体感する“仕事の質”を大事にしたいと思っています。
“お客様にとってBestなガーデンプラン”を質にこだわって描き、
お客様からリターンを頂ける達成感に重きをおいてほしいと思います。
お客様と一緒に創ること、庭は生活必需品ではなく、いわば嗜好品です。
でも、そこに価値を感じるお客様と共鳴しあって創り上げることがやりがいにもつながりますし、
本当の意味で良い働き方なのではないかと思っています。

 

–バンコク大学でコンテストを開催されているそうですが…

「バンコク大学の建築学科・芸術学科の学生に日本のエクステリアを説明し、
“タイ風にアレンジしてみよう”というコンテストを行いました。今年も開催予定です。
タイの学生たちは、とても感性豊かで、斬新なデザイン感覚を持っています。
彼らは将来新たな文化を作ることになるかもしれませんね。
日本のエクステリアデザインがタイ国内に受け入れられてそのノウハウの提供ということもあり得ますし、
逆にタイの資材を輸入することもあるでしょう。
海外展開ができることも日本の若い世代にとっては魅力的なことだと思います。
グローバルな仕事を視野にいれている学生もたくさんいるでしょう。

 

–最後に今後の展望等をお聞かせください。

「“ガーデン左官”を3年後には10名くらいに増やしたいですね。
店舗は現状の2店舗から3店舗に増やして、もっとエリア密着を図りたいと思います。
そのためにも人材の確保もしていきたいですね。
熊本においてエンドユーザー様の庭の価値をもっと高めたい!と思います。


取材日 2018年5月11日


:取材協力:
アウテリアタイガー株式会社
創業 昭和35年
代表者 倉沢高幸
所在地 熊本県熊本市


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